「頑張る」は嫌い

私は、日本語に意外とうるさいところがあります。
自分が正しい日本語で会話ができているとは思いませんが、
昨今の日本語は、大変乱れているような気がして、
残念な気持ちになるのです。

さて、頑張る!っていう言葉。
私が最も嫌いな言葉です。

「頑張る」の語源を知ってから、
「頑張れ」と人にエールを送ることも、やめました。

頑張るの語源には、2つの説があります。

1つは、「眼張る(がんはる)」という言葉から来ているという説。
眼張るは、見張りや目をつけるという意味だったものが、転じて現在使われている意味なったと言われています。

もうひとつは「我を張る」という言葉から来ている説。
頑張るの頑は「頑な(かたくな)」であり「頑固」。
つまり、頑なに張るということになるのです。

「我を張る」ということは、自分を押し通し、自分の利益を優先させることにもつながります。

つまり、本来の意味は、「頑なに自分を押し通し、自分の利益を優先させようとすること」ということになります。

昔は、「あの人、頑張ってるね」というと、
その言葉の裏側に
「もっと温和になればいいのに・・」という意味が含まれていたのだそうです。

心理学の世界では、
辛い思いをしている人に「頑張れ」って
言ってはいけないと、言います。

なぜなら、その人、もう頑張ってるから。
体調がうまくいかなくなって、でも周囲には体調不良を隠し続けてきたとき
「頑張ってね」とさりげなく言われる言葉に、
嫌悪感すら感じました。

過剰反応かもしれないけど、
【これ以上、どう頑張れっていうのよ!】って
心の中では叫びたかったことがありました。

「我を張る」というところから、
頑張れ!といわれると、
「自分の2本の足で踏ん張れ。自分を貫け。」とお尻を叩かれているような
そんな気持ちになりました。

語源を知ると、安易に使えなくなる言葉が
日本語にはたくさんあります。

言葉は、時代とともに変化するものですが、
言葉には魂があって、時として人を傷つけることもあるもの。

日本語の美しさを知りながら、
丁寧に言葉を紡いで、伝えていきたいと思います。

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